【風】写真入り警告表示、どう思う?(産経新聞)

 「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります」

 こんな注意書きが、厚生労働省のホームページのアドレスとともに、たばこのパッケージの表面下部に目立つ形で記されるようになったのは、平成16年11月から。ほかに「心筋梗塞(こうそく)の危険性を高めます」など、全部で4種類の文面がある。

 裏面下部や側面にも、副流煙の問題やニコチン依存、「マイルド」などの表記が健康への悪影響の小ささを示すものではないことなどが書かれている。かつて、側面に「健康のため吸い過ぎに注意しましょう」とあっさり書かれていたのに比べて、大きく変化した。

 日本など世界の多くの国々が批准している「たばこの規制に関する世界保健機関(WHO)枠組み条約」(2005年2月発効)には、たばこの包装やラベルに関する条文もある。たばこのパッケージに「有害な影響を記述する、健康に関する警告を付する」ことを求めており、警告文は「主たる表示面の50%以上を占めるべきであり、30%を下回るものであってはならない」「写真もしくは絵を含めることができる」などと細かく規定されている。

 条約発効に先立つ2000年6月、世界で初めて写真入りの警告文に関する法律を制定したカナダでは、「紙巻きたばこは脳卒中の原因になる」という文とともに、罹患(りかん)した脳の写真を掲載。ブラジルでは、一部が壊死(えし)した足の写真とともに「この壊死は、たばこ消費によってもたらされた」と記している。

 米国対がん協会の「タバコアトラス2009」によると、男性喫煙率はカナダで19・0%、ブラジルは20・3%。日本(日本たばこ産業調査)の38・9%に比べて低く、喫煙率の引き下げに一定の効果をもたらしているのかもしれない。

 「枠組み条約にも書かれているのだから、日本も写真や絵入りの警告表示にすべきだ」と話すのは、産業医科大学産業生態科学研究所の大和浩教授。「各国はCO2を減らすのと同じような意識で取り組んでいるのに、日本では進んでいない」と指摘する。

 いささかショッキングな写真入り警告。みなさんは受け入れますか?(U)

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